10月3日、地元湖西市応援団の見守る中、静岡県議会本会議の一般質問に立ち、県政の課題ついて議論をかわしました。最初は、医師のたまごの学生等に奨学金を出す静岡県のしくみについて質問をしました。奨学金をもらった期間に対して1,5倍の期間、静岡県内の公的医療機関や知事の指定する病院に勤めるとお金を返さなくてもよいしくみです。聖隷病院のような地域医療に多大な貢献をしている病院はもちろん指定の病院になっているのですが、なぜか湖西市に医師を派遣してくださっている浜松医大は指定病院になっていません。派遣元の浜松医大の医師が減れば、湖西病院だけではなく多くの公立病院の医師も減ります。誰が見てもおかしいことを一部の県職員の考えで行っているので質問しましたが、担当部長の答弁は全く答えになっておらず、議場では様々な議員から「答えになっていない」「おかしいと思わないのか」などの声が飛び交っていました。
平成26年県議会9月定例会一般質問のご報告(抜粋)
県の医療体制における国立大学法人浜松医科大学の位置づけについて
Q 浜松医科大学付属病院が静岡県医学修学研修資金被貸与者の返還債務免除の条件に指定する医療機関として認定をされていないことは大きな問題だと考えている。県は静岡県の医療体制における国立大学法人浜松医科大学の位置づけについてどのように考えているのか、また、付属病院を返還債務免除の条件に指定する医療機関として認定すべきと考えるがどのように考えているのか?
☆ご挨拶の文中のとおり不十分な答弁でしたので、知事に直接要望し改善をはかります。
南海トラフ巨大地震対策についてのうち、発災初動時の県と市町の役割分担について
Q東日本大震災の教訓を生かし犠牲者や被害を抑えるために、県と市町が効果的に連携できるよう、役割分担において変更したことや今後の課題についてのように考えているのか?
A 災害発生時には、主に市町が災害の状況に応じて住民の避難や救助を行い、そして後、県は市町からの要請を受けて、自衛隊を始め救援部隊の派遣調整や市町の支援に当たるというのが原則。ただ、災害初動期には、現場に直面している市町の活動は多岐にわたり、混乱することが予想される。
まず、県は情報収集体制を強化するために、災害時に県から直接派遣する「市町情報収集要員」を増強する。それとともに、市町との重要なパイプ役として市町の災害対策本部会議にも出席する。直接、要請を受け県本部と調整できる体制に改めました。
また、自衛隊の災害派遣要請につきましては、従前から大規模地震発生時には市町の要請がなくても災害派遣要請を行うということにして、災害の状況に応じて部隊の進出を調整するものとした。
緊急物資の輸送については、市町が県の物資拠点に受け取りに来る仕組みに加えて、物流など民間事業者のご協力を得ることが大切であるということで、直接、市町に物資を届ける体制を構築するために、去る8月25日に、県と静岡県トラック協会、また静岡県倉庫協会の三者による協定を締結したところである。
湖西市における津波対策「静岡モデル」の検討状況について
Q本年1月11日に川勝知事自ら湖西市新居海岸に来て防潮堤整備の方向性を示していただき、県主導による湖西市との5回の静岡モデル(東日本大震災クラスに対しての防潮堤整備)検討会において、県職員が整備に向けて取り組んでいる。湖西市の静岡モデル防潮堤整備に向けての進捗状況、そして今後の課題についてのように考えているのか?
A湖西市沿岸では、津波浸水想定区域内に旧新居町の市街地など多くの人口や資産が集中していることから、レベル1(ワン)の津波に対する施設整備に加え、レベル2(ツー)の津波に対しても、人命を守り、資産の被害を軽減する「静岡モデル」の整備が重要であると考えている。
これまでの検討会では、湖西市の海岸約10kmのうち、堤防の高さが周辺より低い浜名港海岸の整備を優先することとし、県が、レベル1(ワン)の津波を防ぐ防潮堤と、レベル2(ツー)の津波に対して新居海(うみ)釣(づり)公園の利用者の避難場所となる命山(いのちやま)を整備する方針を決定した。
また、レベル1(ワン)の津波に対する施設の高さが、既設の防潮堤により確保されている新居、湖西海岸では、レベル2(ツー)の津波の減災対策として、防災林や道路等を活用した「静岡モデル」の検討を進めている。引き続き整備効果や事業手法等の課題について検討を重ね、本年度末を目途に中間的な取りまとめを行い、地域の皆様にお知らせする。また、盛土材をどのように確保していくのか、どのような構造にするか、機能を発揮しなければいけないということになりますので、その機能が十分発揮される形として高さをどうするのが良いかなど、技術的な検証も含めまして固めていきたい。
浜名湖観光圏について
Q浜名湖観光圏を活性化させるため、県がどのように関わっていくのか、また浜松市と湖西市と県、各観光協会そして中心となるであろう浜松コンベンションビューローの役割分担をどのように考えているのか?
Aこれらの課題解決に向け、本年7月に認定を受けた新観光圏では、観光庁の「観光地域ブランド確立基盤づくり支援制度」を活用し、プロモーション戦略を含む浜名湖のブランド戦略の策定を進めていく。
県も計画づくりに参画する中で、観光圏全体の体験プログラムの誘客から受付、決済、送客までを一元的に提供する窓口を担う浜松観光コンベンションビューローの体制づくりを支援するとともに、圏域内の観光協会等が、商品づくり等で連携して機能発揮できるよう、役割を調整する。ビューローには中心的な役割になっていただいて、連携していただく、そのような役割分担で、それぞれが機能を発揮して観光圏の取組を推進する。
子どもの携帯電話の使用制限について
Q静岡県PTA連絡協議会が様々な取り組みをしてくださっているが、県の教育委員会としての見解を出すべきと考える。県教育委員会として子どもの携帯電話の使用制限についてどのように考えているのかまた、今後どのような対応を考えているのか?
A、今年に入りまして、県PTA連絡協議会や高等学校PTA連絡協議会において、携帯電話等の使い方について、使用時間や目的、場所などを家庭で話し合い、約束事を決めるよう保護者に呼び掛ける、といった動きも出てきており、県PTA連絡協議会から、活動の協力要請をいただいた。
県教育委員会といたしましては、こうしたPTAによる取組を尊重し、応援していくために、市町教育委員会や通信事業者等と連携し、学校教育と社会教育の両面から、子どもたちが、携帯電話等を一層適切に使用できるよう努めてまいる。
給食の提供体制と静岡県学校給食会について
Q浜松市で1月に起きた小学校給食パンによるノロウイルス集団食中毒で、公益財団法人「静岡県学校給食会」に対し、食品衛生の専門家を役職員として登用するよう静岡県が行政指導したことは記憶に新しいところである。県教育委員会は給食の提供体制と静岡県学校給食会についての課題をどのように認識しているのか、また、今後どのように給食の安全性を担保する仕組みを整えるのか、そして、問題が起きた時の責任の所在をどのように考えられているのか?
A取扱食品の選定に当たりましては、給食会が主催し、栄養教諭も参加する物資専門委員会において、選定基準に基づき行っておりますが、今後は選定基準を広く公開するなど、より透明性が高い運営を行うよう指導する。
また、今年1月の食中毒事故を受け、県教育委員会では、「学校給食衛生管理基準」の徹底を図るため、研修会の対象を新たに調理委託業者にまで拡充し実施するとともに、県学校給食会では、食品衛生の専門家を役職員へ登用するなど、組織体制の充実を図ったところである。
今後、問題が生じた時の責任の所在につきましては、今一度「学校給食衛生管理基準」を私たちが再度読み込む中で、県教育委員会はどういう役割を果たすのか、市町教育委員会はどうか、さらに納入業者はどうしなければいけないのか、関係者の各々の役割分担を今一度確認する中で、それぞれが果たすべき責任を明確にしていくよう、再度見直しをかける。
SPACについて
SPAC静岡県舞台芸術センターは素晴らしい活躍をみせております。本年7月には映画でいうところのアカデミー賞級のアヴィニョン演劇祭にSPACが招かれました。また本年7月5日にはSPAC俳優 奥野 あきひと氏をはじめとする演者とSPAC職員の皆様、そして湖西市利木地区の地域の皆様の協力により、太宰治の「走れメロス」の舞台を披露していただき、テレビや新聞等多くのメディアで取り上げていただきSPACの存在感を示していただいた。 このSPACという素晴らしい組織は県の知名度を上げることや、県民に対して演劇というものの素晴らしさを伝えること、そして子ども達の感性を磨くことなど、今後多大なる貢献ができる資源だと考えます。そこで、県は今後どのようにSPACが発展し、また県全体や県民に対してどのようなよい影響をあたえていくことを期待しているのか?
A第二代目の現在の宮城聰芸術総監督の下で、数々の優れた作品の公演を通じて、鑑賞した人々に深い感動を与えるとともに、舞台芸術というものが、音楽、文学、美術などの総合芸術と言われるように、様々な芸術文化活動に刺激を与え、静岡県の芸術文化の発展を牽引しているという認識に立っている。
今年7月、SPACは、フランスで開催された世界最高峰の演劇祭「アヴィニョン演劇祭」に正式に招待され、すばらしい演出で、最大級の賛辞を得て、特に一日、ストライキによって上演ができなかった時に、外で即興のパフォーマンスを皆様に披露し、かつ演劇というものは天に対する約束をするものだという立派な文書を総監督がお書きになって、その文書、それ自体も深い感動を与えたというふうに承知している。まさに、世界の演劇関係者から、静岡県が日本における「演劇の都」静岡からお来しになられたというふうに言われたそうで、本県の存在を強く世界の演劇界に印象付けた。
そのような中で、ほとんどの主要メンバーがアヴィニョンに行っている時に、奥野さんが湖西に行かれて、利木の公会堂で、「走れメロス」を動きながら朗読して、皆様方と、会場が一体となるという記事、特集をテレビも私は見て、松本さんをはじめ地域の皆様が、公会堂の修繕をなさって、地域の財産としてこれから残し、また活用していこうというところまでなされたのですが、その地域おこしの一役をSPACの俳優がかったということを、大変喜んでいる。
それ故、今後とも、SPACが世界的な芸術を創造する劇団として文化の言わばサミット、頂を高めていただき、世界的な活動を通じて静岡県を「演劇の都」として国内外に情報発信するとともに、芸術文化のすそ野を県内隅々に広げまして、本県の文化力の向上とこれを担う人材の育成、特に教育を通じた人材の育成、そして、質の向上、文化力の向上に資していきたいというふうに期待している。