本年度は議会運営委員会副委員長と文教警察委員会委員をつとめさせていただきます。
議会運営委員会は会派ふじのくに県民クラブの代表として、知事が本会議に提案する議案の概要や会議の進行などについて確認しスムーズに運営できるよう調整する会議です。
また、文教警察委員会は自ら希望して所属することになりました。
教育については、高校入試改革や授業におけるICT利用、障がい児の教育環境整備、部活動の地域以降等の課題に取り組んでいきます。
警察については、デジタル活用による警察への申請書類等の利便性向上とデジタル活用による警察業務効率化等に取り組んでいきます。
いかに6月議会文教警察委員会の質問を掲載しますのでご覧ください。
○田内委員
分割質問方式でよろしくお願いします。
まず1点目です。高校入試制度について、お伺いします。
令和3年6月県議会の本会議において、子供たちが内申点を過度に意識することがないよう内申偏重の入試制度の見直しを検討してほしいと要望させていただきました。それを受けて県の教育委員会は、昨年度静岡県公立高等学校入学者選抜制度に関するアンケート調査を実施してくださり、アンケート結果の御報告も頂きました。
そこでは、学力検査、面接等、調査書の何を入試で重視をしてほしいですかとの質問がありまして、受験を経験した高校生の約半数、中学校教員と高等学校教員の約6割が学力検査を重視してほしいとの回答がありました。平成18年のアンケート結果と比べ、学力検査を重視してほしいという傾向があると思います。時代の変化により、生徒さんも学校の先生も保護者も考え方が変わっていると思いますので、外部の有識者等も交えて時代に即した入試制度とは何かを議論する場をつくって制度の変更をしていく必要があると考えています。
そこで、昨年のアンケート結果の主たる結果報告、また、どうしてそのような結果になったかの分析をされているのであれば分析結果、また、先ほど議論する場をつくったほうがいいんじゃないかと御提言させていただきましたけれども今後の取組を教えていただければと思います。
○井島高校教育課指導監
8番委員御指摘のとおり、高校生、中学校教員及び高等学校教員は学力検査を重視してほしいとする回答の割合が高かったのですけれども、一方で中学生、中学生保護者及び高校生保護者では学力検査を重視してほしいとの回答は約3割にとどまりまして、調査書を重視してほしいとの回答の約4割を下回っております。これは、当日の一発勝負に対する不安を反映した結果でもあり、学力検査、調査書及び面接を選抜資料としてバランスよく利用することが重要であると考えております。今年度は、中学校及び高等学校の教員など教育関係者で構成いたします専門委員会を今年10月めどに実施いたしまして、主に学校裁量枠について年度内に数回の会議を行う予定でおりますので、その場で、本昨年度のアンケート調査の結果についても意見を伺い前向きに検討していきたいと思います。
○田内委員
教育長にお伺いをさせていただきたいんですけれども、先ほど申し上げたようにアンケート結果は平成18年の頃から明らかに変わっております。先ほど、保護者さんには調査書の内容を重視してほしいという方が4割とおっしゃってましたけれども、学力調査と面接を合わせれば内申書より上回っています。例えば広島県では、学力調査6、調査書2、面接2の割合に変更したそうです。
教育長にお伺いしたいのは、今の静岡県の制度を県外から見たときに内申偏重と言われてしまうのですが、それに対して、どのような見解をお持ちかお伺いさせていただきたいと思います。
○池上教育長
御質問ありがとうございました。
確かに静岡県が内申偏重と他県から見られているということは私も承知しております。
一方で、内申重視というのは中学校の継続的な学びをしっかりと見ていくということでもあるので、概にある時点の学力だけで見ていくというのについては、一定の慎重さが必要なんじゃないかと考えています。また、これから高校での学びが多様化していく中でどのように中学校の学びを評価していくかについては、先ほどの高校の在り方検討と同様、少し今の状況や今後の高校の在り方に即した検討が必要じゃないかと考えております。
○田内委員
御答弁ありがとうございました。
私も、決して内申点の評価をゼロにしたほうがいいとは全く思っておりません。しかし、割合というのは時代に即してないかなと思いますので、ぜひ前向きに検討をしていただきたいと思います。要望とさせていただきます。
2点目に移ります。
アダプティブラーニングについて御質問させていただきます。
アダプティブラーニングは、ちょっと聞き慣れない片仮名ですけれども、子供たちに個別最適化した学びを提供しようというものだと認識しております。
先日、宇都宮市に視察に行きました。宇都宮市ではもう小学校、中学校全てにアダプティブラーニングのソフトを取り入れていました。なぜ宇都宮市に行ったかと申しますと、宇都宮市はおととしまでキュビナというソフトを1年間導入したのですが、昨年はラインズという別のソフトに1年で切り替えたので、興味深いと思いお話を伺わせていただきました。
担当者にお話を聞いたところ、理由としては、キュビナのAIの能力というのはとても高いのですが、ただ学力が上の子に対して対応しきれなかったからとのことでした。学力の上の
子はどんどん難しい問題を解いていきたいとのことだったので、校長先生や関係する皆さんで話し合ってラインズというソフトに変えたそうです。AIの能力は落ちるのですが、ラインズではどんどん難しい、レベルの高い問題が出されるそうなので、全体としてはそれに切り替えたそうです。静岡県を見ると、進んでる市と遅れている市の差が大分開いているのかなとの認識ですので、後れぎみのところのボトムアップをしていったほうがいいかと思っています。対策もいろいろ打っていると聞いておりますので、どういうボトムアップの仕方を今後考えているのかお答えください。
○大澤教育DX推進課長
市町におけるボトムアップ策について、お答えします。
8番委員御指摘のとおり、児童生徒一人一人に、最適な学習内容を提供してより効率的な学習を進めるアダプティブラーニングも含め、学びの質の向上に寄与するような各種授業支援、学習支援システムの導入を検討している公立学校は複数ございます。今後、こうしたシステムの導入に関しては、一堂に会して情報提供する場を持っていこうと思っております。その情報提供の場に市町教育委員会の皆様にも御参加いただいて、各市町におけるシステムの導入の検討を促してICT教育を推進する上での課題の解消に努めながら、全県におけるICT教育水準の均質化に向けてサポートしていきたいと考えているところでございます。
○田内委員
要望とさせていただきます。やはり今御答弁いただいたように、情報提供は、とても大事だと思っております。学習支援ソフトは私が知ってるところだと8社あると思います。1社だけ情報提供すると公平性の観点からもおかしくなりますので、満遍なく情報提供をしていただいて、興味がある市町の横の連携もつくっていただきたいと思っています。なぜこんなことを申し上げるかといえば費用ですね。業者さんに支払う金額は結構あってないようなものらしいです。私がほかの市で聞いていた金額よりも宇都宮市の金額は大分安かったです。ですので、興味のある市町間で横連携していただいて、例えばキュビナとかラインズとかと2、3の市町でまとまって交渉すれば、金額も落ちてくるでしょうし、サービスのレベルも上がってくると思います。県内全域で興味があるところは一緒にやりましょうとメッセージを送っていただくとともに、取り組んでいただけるとありがたく思います。よろしくお願いいたします。
次に移ります。
中学校の部活動の地域移行についてです。
私もずっと大学出てから、かれこれ20年、子供たちにボランティアで空手を教えているので非常に興味がある分野です。大きく分けて部活の継続には2パターンあると考えていて、一つは平日は部活を継続して土日だけ外部の指導員にお願いするパターン、もう一つは平日から丸ごと地域のスポーツクラブにお願いするパターンです。私は市のスポーツ協会の空手部ということで小学生、中学生、子供たちも見ていますが、私たちみたいな団体に平日も土日も全て委託をするといった感じです。
ただ、私の地元でもみなさん、頭を悩ませているので、ある程度のパターンは県で示していただいたほうが各市町も取り組みやすくなると思っております。そこで、運動部活動の地域移行におけるパターン化について御答弁をお願いいたします。
○竹村健康体育課参事
運動部活動の地域移行におけるパターン化についてお答えさせていただきます。
実証研究については昨年度掛川市で行いまして、本年度は焼津市で取り組むところです。地域移行という言葉からは、あたかも学校から部活動を切り離していくことが目的であるように受け止められやすいところでありますけれども、基本的に生徒にとって望ましい環境の整理や教員の働き方改革の実現が目的でありますので、多様な形態、方法が考えられるところです。そういった情報収集につきましては、県教育委員会でも全国を含めて、様々なところから収集したいと考えております。今後、スポーツ庁から全国の事例を集めたものが示されるとも聞いておりますので、情報を集めた上で各市町に共有したいと考えております。
○田内委員
御答弁ありがとうございました。
1点だけ御要望とさせていただきます。部活を一生懸命やってる先生方もいらっしゃるのですが、先生方はきっと土日も指導したいと思うのではないでしょうか。しかし、土日については移行させましょうという流れです、ですので、一生懸命部活に取り組んでいる先生方は、いい外部講師をぜひ連れてきてくださいといえば頑張って、自力でボランティアでも有償でも連れてきてくれると思います。なぜならば、一生懸命子供たちの指導をしていると自分以外のいい指導者に見てもらいたいと必ず思うはずなので、人探しに関しては先生方に頼ってしまってもいいのかなと思っております。
逆に、学校の先生の中には公私のしっかり区別をつけたい、休みのときは休みたいという方もいらっしゃるので、そういう先生に関しては人探しも手助けしていただくような形をとっていただければと御要望させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。